老後どこに住む?FIRE達成のために老後に持ち家をどうすべきか

FIREを達成するには、老後の支出は可能な限り抑えるべきです。
その中で、特に大きいのが家にかかる費用です。

この記事では、老後の住居費について考えてみましょう。

老後の住まいについて考えてみる

住み慣れた家は、精神的な安定をもたらしてくれます。
現在、持ち家率は全国平均で6割です。

居住世帯のある住宅を所有の関係別にみると、持ち家が 3280万2千戸で、住宅総数に占める割合は 61.2%

一方で、65歳以上の高齢者がいる世帯の持ち家比率は8割です。

65歳以上の世帯員のいる主世帯(2253万4千世帯)について、住宅の所有の関係別にみると、持ち家が1848万9千世帯(高齢者のいる世帯に占める割合
82.1%)、借家が400万9千世帯(同17.8%)となっており、主世帯総数に占める持ち家の割合(61.2%)に比べ、高齢者のいる世帯に占める持ち家の割合が20.9ポイント高くなっている。

(出典:総務省 平成30年住宅・土地統計調査

つまり、65歳以上の高齢者は持ち家に住んでいる人のほうが多いということです。

しかし、それは必ずしも、この先もそこに住み続けるということを意味するわけではありません。
持ち家に長く住み続けると、家も傷み、修理やリフォームが必要となります。

また、健康状態によっては、老人ホームへの入居も選択肢になってきます。
最近では、高齢者施設もかなり多様化しているので、自分のライフスタイルにあった選択が可能です。
老人ホームの中には、都心で高級ホテルのようなロビーラウンジにレストランやプール、フィットネスルームといった具合に充実している老人ホームもあります。
金銭的に余裕があれば、早めに老人ホームに入るという手もあります。

さらに、都会に住むか田舎に住むかもあります。

最近では、老後の生活の拠点が都心に移りつつあると言われています。
ある程度の年齢になると、都心のほうが便利というのがその理由です。
一方で、都会の生活に疲れて、田舎に移り住む人もいます。
終の棲家をどこに置くかも考える必要があります。

FIREの観点では、住居費は生活費の中でもかなりの部分を占めます。
そのため、不動産の取り扱いによって、FIRE達成の時期やFIREの達成自体に影響があります。

どこに住むか、住んでいる家をどのように活かすか、住んでいた家は後々どうすかなど、あらかじめしっかりと考えておくと良いでしょう。

1)持ち家に住み続ける

住宅ローンの支払いが済んでいる人もいれば、まだ途中の人もいるかもしれません。
マイホームのまま住み続けるとすれば、それほど大きな出費は要りません。
ただし、長い間、住んでいると、ガタが来ている部分も増えて、修理やリフォームが必要になってくるかもしれません。
その分の費用は準備しておきましょう。

退職金などのまとまったお金が手に入れば、住宅ローンの残額を繰り上げ返済するのも選択肢です。

2)買い替えて住む

子どもが独立して、同居する家族の数が減ることで、別のところに移り住むという選択肢もあります。
そうするには、現在の家の売却と新しい家の購入が必要です。

購入額>売却額なら、それに伴うお金が必要になります。
一方、地方への移住などで、売却額>購入額なら、老後の生活の足しにできます。

ただし、買い替えするなら、現在の家の売却に伴う譲渡所得税、新しい家を買う際の不動産取得税登録免許税などの費用も確認の上、判断すべきです。

3)賃貸に住む

今まで、賃貸住宅に住んでいた人が、そのまま同じところに住み続けると、当然、今まで通りの家賃が必要になります。
リタイアすると、収入は減りますので、収入に見合ったところへの転居も考えなければなりません。

また、いっそ中古マンションを購入して移り住むという選択肢もあります。
自己資金で購入できるなら良いですが、高齢になればローンを組むのが難しくなるので借り入れでの購入ができるかは確認が必要です。

また、新たに家を持つことのメリット・デメリットも考慮したうえで、慎重に検討しましょう。
将来、身体が不自由になって、老人ホームを利用する可能性があるなら、家の購入は慎重になるべきです。

4)リバースモーゲージやリースバック

老後資金が足りなくて不安という方には、自宅に住んだまま、自宅を担保にお金を借りるリバースモーゲージという手法があります。

アメリカなどでは、比較的よく使われる手法ですが、日本ではまだ一般的とは言い難いです。
しかし、これから団塊世代が大量に老後を迎える中で、注目度は高まってくることでしょう。

また、最近では、セール・アンド・リースバックと呼ばれる手法もあります。

リバースモーゲージ

リバースモーゲージは、金融機関が取り扱う不動産担保融資の1つで生前に元本を返す必要はなく、死後に家を売却して一括返済するのが特長です。
借入の利息はその都度支払うのではなく、最後にまとめて借入元本とともに精算します。

リバースモーゲージなら、家賃を支払う必要はなく、ずっと住み続けることができます。
家を遺す必要がないなら、生活費に上乗せして、ゆとりがある生活を送ることができます。

ただし、リバースモーゲージでは、金融機関は担保に取った土地の価格の下落リスクを数十年にわたって負うことになります。
そのため、融資額の上限は不動産の担保価値のおおよそ8割前後が多いですが、リバースモーゲージでは、担保評価額の5~6割までしか融資をしません。

また、マンションはリバースモーゲージの対象外にする金融機関も多くあります。

セール・アンド・リースバック

セール・アンド・リースバックは持ち家を不動産会社に売って、同時にその不動産会社と賃貸借契約を結んで住み続ける方法です。
生活環境を変えることなく、まとまったお金を手にすることができます。
ただし、毎月の家賃は支払わなくてはなりません。

あらかじめ決められた価格で買い戻せる条件が付いていることもあります。

リバースモーゲージとリースバックの比較

リバースモーゲージ セール・アンド・リースバック
概要 持ち家を担保にしてお金を借りて、死後に売って返済する。
調達金額は担保評価額の5~6割までになる。
持ち家を実勢価格の約7割で不動産会社に売却して、家賃を支払って賃借する。
契約形態 不動産担保融資 不動産の売買契約と定期賃貸借契約
主な商品 東京スター銀行「充実人生」 ハウスドゥ「ハウス・リースバック」

5)地方に移住する

長生きによって生活費が枯渇することを防ぐために有効な手が地方に移住して生活するという方法です。
地方移住と聞くと、田舎で一軒家を借りて住むイメージをするかもしれませんが、地方「都市」への移住でも生活水準を抑えることができます。

例えば、物価基準では、消費者物価地域差指数(総務省の小売物価統計調査)を調べてみると、地方都市の中には、東京23区と比べて6%ほど低い都市があります。
年間の生活費を300万円とすれば、18万円も少なくてすみます。

また、家賃水準で見てみても、東京23区の4割弱の都市があります。
東京23区内で月15万円の賃貸住宅が6万円程度で借りられるということです。

地方に移住して、生活にかかるお金が減ることで、同じ資産水準でも生活に対する満足度は高まることでしょう。

6)老人向け施設

自宅で最期を迎えられれば、それに超したことはありませんが、そうはいかない場合もあります。
配偶者に先立たれた、病気が心配だ、などがあれば、老人向け施設に入るのも選択肢です。

夫婦連れなら、2人で支えあって暮らしていくこともできますが、加齢による身体の衰えは否めません。

また、独身の人や、配偶者に先立たれて一人暮らしを余儀なくされる人は、その後の住まいをどうするかも考えておく必要があります。

具体的には次のような施設があります。

特別養護老人ホーム

介護付き。
希望者が多いので、待ち状態の施設が多い。

費用は、食費、住居費、介護サービス料。

ケアハウス

身の回りのことは自分でできる人が対象で、部屋と三度の食事が提供される。
所得によって費用が決まるので、低所得者でも元気であれば比較的入りやすい。

グループホーム

認知症の人などが共同で生活する。

費用は、家賃、食費、介護サービス料、入居一時金。

有料老人ホーム

民間運営の老人ホーム。

費用は、入居一時金(終身利用権)、利用料、介護サービス料、食費など。

高齢者専用賃貸住宅

一般の賃貸住宅の中には、高齢を理由に入居を断られることがありますが、高齢者専用賃貸住宅は高齢者の入居を拒まないとして登録された賃貸です。

費用は、家賃、食費など。

老人保健施設

基本的にリハビリなどを目的とした半年間までの短期の滞在が前提の施設です。

費用は、介護保険の1割負担で、食事、居住費などで月6万円前後。

を使って、東京23区との比較水準を算出した。

これを低い方からランキングしてみると、1位は奈良市、2位は前橋市、3位は宮崎市となった。いずれも東京23区と比べて6%ほど低い。年間の生活費を300万円とすれば、18万円ほどの削減効果を見込めることになる。

6)老人向け施設

自宅で最期を迎えられれば、それに超したことはありませんが、そうはいかない場合もあります。
配偶者に先立たれた、病気が心配だ、などがあれば、老人向け施設に入るのも選択肢です。

夫婦連れなら、2人で支えあって暮らしていくこともできますが、加齢による身体の衰えは否めません。

また、独身の人や、配偶者に先立たれて一人暮らしを余儀なくされる人は、その後の住まいをどうするかも考えておく必要があります。

具体的には次のような施設があります。

特別養護老人ホーム

介護付き。
希望者が多いので、待ち状態の施設が多い。

費用は、食費、住居費、介護サービス料。

ケアハウス

身の回りのことは自分でできる人が対象で、部屋と三度の食事が提供される。
所得によって費用が決まるので、低所得者でも元気であれば比較的入りやすい。

グループホーム

認知症の人などが共同で生活する。

費用は、家賃、食費、介護サービス料、入居一時金。

有料老人ホーム

民間運営の老人ホーム。

費用は、入居一時金(終身利用権)、利用料、介護サービス料、食費など。

高齢者専用賃貸住宅

一般の賃貸住宅の中には、高齢を理由に入居を断られることがありますが、高齢者専用賃貸住宅は高齢者の入居を拒まないとして登録された賃貸です。

費用は、家賃、食費など。

老人保健施設

基本的にリハビリなどを目的とした半年間までの短期の滞在が前提の施設です。

費用は、介護保険の1割負担で、食事、居住費などで月6万円前後。

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