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世の中には、数え切れないほどのセールスに関する書籍が存在します。
そういった本は、その著者自身が自らの経験の中で見つけたノウハウを記したものです。
セールスパーソンが100人いれば、100人分の自分の体験から生まれた独自の方法、考え方、セールストークが存在します。
きっと、保険営業を長く続けた人なら、本が書けるだけのさまざまな知見を持っているでしょう。
このページでは、私の実体験やトップセールスマンから聞いたノウハウ、さまざまな媒体から仕入れた情報を元に出来上がったセールストークをまとめています。
セールスに当たって絶対的な正解というものは存在しません。
世の中にあるセールトークに関する本やウェブサイトとともに、このページの内容も参考にしていただいて、最終的には、自分自身のセールストーク集を完成させましょう!
セールストークの全体像
保険営業では、ご存知の通り、いきなり保険の提案をしてもなかなかうまくいきません。
保険の契約をいただくために重要なことは、お客様からの信頼を得る自己紹介とヒアリングによるお客様の解決したい課題の認識です。
その上で、課題に対する解決策として、保険の提案を行います。
1.まずは自己紹介
せっかくアポイントをいただいても、自己紹介もそこそこに商品の提案を始めてしまったら、当然ながら、お客様は面食らって、保険営業マンの話を聞こうとは思いません。
まずは、お客様の警戒心を解いてもらい、その上で、お客様に自分自身のことを知ってもらうための自己紹介を行いましょう。
スムーズに自己紹介に移るための導入や自己紹介において話す具体的な内容については、下記のページをご覧ください。
2.アポイントをくれた理由を確認する
初対面の人は、自己紹介からスタートになりますが、すでに会ったことがあるお客様から連絡をいただいてアポイントを設定した場合などは、ここからスタートになります。
事前に話しているかもしれませんが、改めて、アポイントをくれた理由を確認します。
これは、お客様自身に今回の面談の目的を改めて認識してもらうことにも繋がり、その後商談がスムーズになります。
この度は、お時間をいただき、誠にありがとうございました。
とてもうれしいです。
先日、電話でもお聞きしたことで恐縮ですが、改めて、今回はどのようなご用件でご連絡いただいたのか、詳しくお聞かせ願えないでしょうか?
2−1.お客様の聞きたいことが明確な場合
保険の見直しをしようかと思って連絡しました。
このように、面談の目的が明確な場合には、お客様の要望を確認します。
2−2.お客様の聞きたいことが明確でない場合
今後のために、参考程度に聞いておこうかと思って…
このように、面談の目的が不明確な場合には、アイスブレイクが必要になります。
お客様も時間をあなたと会う時間を作っている以上、何らか理由があるはずです。
もしかすると、まだ漠然としていて言葉にできないだけかもしれません。
あるいは、まだあなたと本音を言えるほど、信頼関係を築けていないのかもしれません。
それはありがとうございました。何なりと聞いてください。
と朗らかに対応して、お客様の気持ちをほぐしていきましょう。
もし、お客様がすでに他社の保険に加入しているようなら、加入している保険や担当者に対しての不安や不満を聞いてみると良いでしょう。
100%満足しているなら、あなたに連絡してくることはないはずですので、何かしら不安や不満があるはずです。
現在加入されている保険内容で、何か気にかかることはありますか?
というように直接聞いてみると良いでしょう。
3.お客様の要望を聞き出す
ここからは、お客様の要望の確認に進みます。
お客様の要望を事前にしっかり確認できれば、その後の商品提案でミスマッチが生じず、とてもスムーズに進みます。
3−1.お客様に質問をすることの了解をもらう
まずは、下記のように話して、質問をすることへの了解をもらいます。
□□さん(お客様)に最適な提案をするために、□□さんのご要望やご希望をお聞かせいただきたいのですが、よろしいでしょうか。
3−2.自分のことを話す
もし、自分の要望や希望を話すことを了解してくれたにも関わらず、なかなかお客様が話してくれない場合には、まずは、あなたの方から自己開示をして、正直にありのまま自分自身のことを話すところから始めましょう。
・家族に対する思い
・将来に対する不安
・保険に対する考え方
・自身が加入している保険の内容
さらに、他のお客様のことも話します。
- どのような考えで、どのような保険に加入したか
- 保険を契約して、どのような感想をいただいたか
こういったことを伝えることで、お客様自身に、自分の要望や希望をイメージしてもらい、自分の要望や希望を話してもらいます。
3−3.クローズドクエスチョンから始める
お客様が自分の要望や希望を話してくれる態勢が整っても、いきなり難しいことを聞いたら、お客様は戸惑ってしまいます。
お客様が話し始めたら「ハイ」or「イイエ」で簡単に答えられるクローズドクエッションから始めましょう。
□□さん(お客様)は◯◯の点についてお困りではないですか?
最近は、働けなくなった場合に備えて保険に加入する方が増えていますが、□□さん(お客様)もそのような保障があれば良いと思いますか?
のようなイメージです。
そして、お客様が質問に答えてくれるようになったら、徐々にお客様がしっかり考えないと答えられないような質問に変えていきます。
□□さん(お客様)とご家族にとって必要な保障はどのような保障でしょうか?
質問内容は徐々に難しくなってきますので、お客様に対しての確認と同意の言葉は意識しましょう。
確認の言葉
なぜ、そう思われますか?
奥様はどう思われますか?
同意の言葉
なるほど、そのような理由からですね。
素晴らしいですね。
このようにして、お客様の話す言葉を確認しつつ、あわせて同意していきます。
3−4.お客様の要望を絞り込む
お客様からの要望をすべて聞き出せたら、次にお客様の要望の中でも特に重視したいものを絞り込みます。
これは、お客様から聞き出したすべての要望を叶えることは不可能だからです。
ほとんどのケースで、すべての要望を叶えようとすると、どこかで矛盾が生じてしまい、逆効果になってしまいます。
本当に必要なものだけを知るために、
□□さん(お客様)が、今回保険の加入を検討する上で、特に重視したいポイントを2つ教えてください。
と聞いてみましょう。
これが1つではなく、2つであるのは、1つでは少なすぎる一方で、3つだと要望に応えられないケースが多くなるからです。
お客様の2つ要望を元にお客様に具体的な保険の提案をします。
3−5.クロージング
もし、その場ですぐに適切な保険を提案できそうなら、次のように話しましょう。
□□さん(お客様)の要望は、①・・・・・、②・・・・・でお間違いないですか。
それでしたら、□□さんにピッタリの保険は・・・・・です。
この保険は、□□さんの①の要望には・・・・・、②の要望には・・・・・ですので、2つの要望を十分に叶えていると思います。
いかがでしょうか。
5.次回のアポイントをとる
もし、持ち帰って調べたり、準備したいなら、次のように話しましょう。
今日はいろいろと教えていただき、ありがとうございました。
次回、おうかがいしました2つのご要望を踏まえて、□□さん(お客様)の夢や希望を叶え、不安を解消する最適な保険商品のご提案をさせていただきます。
ご期待ください。
また、焦りは禁物ですが、下記のように話してみて、契約への見込み具合を探ります。
もし、□□さんのご要望を満たす保険商品の提案でしたら、前向きにご検討いただけますか。
次のアポイントに関しては、ここまで話せているなら、特に抵抗なく、いただけるはずです。
臆することなくしっかりアポイントを取りましょう。
次回のアポイントが決まったら、次のようにお客様に伝えましょう。
次回のご提案内容を気に入っていただければ、ご契約いただければと思いますので、下記のものをご用意ください。
・・・・・・・・・・
もし、今の時点でそこまで契約の確度が高くなさそうに感じたら、次のように話します。
もし、次回のご提案で気に入っていただけた場合の話なのですが、事前にご契約にあたっての手続きの際に必要なものをご説明してもよろしいでしょうか。
6.保険の提案をする
次のアポイントの際に、具体的な保険の提案をする場合には、次のような流れで提案しましょう。
6−1.お客様の要望を再度確認する
お客様に前回教えていただいた特に重視したいポイント2つの確認をします。
□□さん(お客様)が今回、特に大切にしたいポイントは①・・・・・と②・・・・・でお間違いないでしょうか。
ここでしっかりとお客様の同意を取ります。
この保険は、□□さん(お客様)からお聞きした大切にしたい2つのポイントを中心に考えたプランです。
私の説明で、わかりにくい点、不明な点があれば、遠慮せずにおっしゃってください。
お客様に保険を提案する際には、加入したことで得られるお客様のメリットを明確に伝えます。
□□さん(お客様)の1つ目のポイントに対しては、このような保険にしました。
この保険は□□さんにとって◯◯なメリットがあります。
次に2つ目のポイントに対しては、このような保険にしました。
この保険は□□さんにとって◯◯なメリットがあります。
説明が終わったら、次の言葉で締めます。
何かわかりにくい点、ご不明点、納得のいかない点などはございますか?
これに対して、特にないようでしたら、契約手続きに移ります。
特にないようでしたら、申し込みの手順について説明させていただきます。
このように言って、契約書を出して、契約の手順の説明を開始しましょう。
6−2.お客様から不安の声が出たら…
ただ、もしかすると、この時点で、お客様から契約に対する不安な本音が出てくることがあります。
ちょっと待ってください。
もうちょっとよく考えたいです。
今日契約するとは思っていなかったし…
このような声が出てきたら、
教えていただき、ありがとうございます。
では、一緒に解決方法を考えましょう。
と伝え、お客様の不安な点の解消に移りましょう。
どのようなところに納得がいかないですか。
わかりづらい点はどんなところですか。
そのように聞くと、お客様が具体的に納得がいかない箇所やわかりづらい点を教えてくれますので、その点について説明しましょう。
場合によっては、提案プランを変更しても構いません。
その上で、
他にわかりづらい点はございませんか。
と質問します。
このやりとりを繰り返していくと、徐々にお客様の中にあった契約をするに当たっての障害が解消されていき、お客様の中の契約しない理由がなくなっていきます。
他にわかりづらい点はございませんか。
ありません
ないようでしたら、ご契約の手順についてご説明します。
はい、お願いします。
ここまでくれば、そのまま契約まで持っていけるでしょう。
そのため、特に改めてのクロージングは不要になります。
7.お客様に感謝を伝える
契約の際には、お客様にこの段階までお付き合いいただいたことに感謝の気持ちを伝えましょう。
今回、□□さん(お客様)のご協力のおかげで、私も納得のいくプランをご提案することができました。
ご協力、本当にありがとうございました。
このように伝えることで、お客様も気持ちよく契約手続きをすることができます。
もし、お客様にマイナスの感情を残してしまうと、のちのち、キャンセルの申し出があるリスクがありますので、しっかりと感謝の気持ちを示しましょう。
また、しっかり感謝を伝えることで紹介につながる可能性も高まります。
紹介につなげるためのテクニックについてはこちらの記事をご参考ください。