生命保険営業にもっとも必要な能力は?保険営業の極意お教えします

この記事を読んで欲しい人

  • 成績を向上させたい保険営業の方
  • お客様から信頼を得るのに苦戦している保険営業の方

この記事で得られること

  • 保険営業において「聞くチカラ」が重要であることがわかる
  • 聞くチカラを発揮する方法がわかる
  • ヒアリングを通してお客様から信頼を得る方法がわかる

保険営業のスキルアップを目指す営業マンは、

「どのような話をすればお客様に興味を持ってもらえるのか?」
「どのようなセールストークをすれば契約につながるのか?」

といったアプローチやクロージングの時に使えそうなセールストークを学ぼうとします。

しかし、そのような保険営業は、お客様にセールストークを喋り続けることで、お客様の心の中にある想いや価値観を見逃してしまっているのです。
お客様の本音を聞き出せていないのに、大切なお金の話で了解をいただけるはずがありません。

保険営業においてもっとも大事なのは聞く(聴く)チカラです。

そう聞くと

「自分は聞くことはできている」

とあなたは思うのではないでしょうか?

聞くチカラが足りていないことを自覚していないあなたに本当の聞くチカラとは何か?をお教えします。
あなたが本当の聞くチカラを身につけることができたら、あなたの保険営業の成績は格段にアップするはずです。


なぜ自分は聞くことができていると思うのか?

聞くチカラが重要と聞いても「自分は聞くことはできている」と思うと思います。

当たり前の話ですが、人間の耳はヘッドホンや耳栓でふさがない限りは、周囲の音は入ってきます。
つまり、自ら聞こうと能動的に意識しなくても、常に「聞く」という作業をしています。
そのため「自分は聞くことはできている」と思うのです。

また、聞くチカラを発揮するには、お客様に意識を向ける必要があります。

そう聞いても、あなたは「お客様に意識を向けている」と同じく思うと思います。

しかし、実際のところ、あなたは相手の話を聞きながら、

そういえば、私も同じようなことがあったなぁ…

と、頭の中で自分の経験を思い出しながら聞いているはずです。
これでは、お客様の話を聞いているようで、実際のところ、自分自身と会話をしているのです。

自分自身との会話は無意識的な行動なので、お客様だけに意識を向けることは非常に難しいです。
しかし、自分自身との会話が発生している時には、お客様に意識を向けられていない、すなわち、聞くチカラを発揮できていないと思ってください。

最適な提案をするために、保険営業がお客様のことを把握するためにはできるだけたくさんの情報をお客様から発信してもらわなければなりません。
情報を発信してもらうことで、お客様の価値観や家族への思い、心の奥底の本音なども見えてきます。

聞くチカラを養うことで、お客様の話を積極的かつ肯定的に受け入れながら聞くことで、お客様にできるだけ多くことを話してもらえるようになり、その中で、お客様の本心をしゃべってもらうことができるようになります。

話すチカラよりも聞くチカラのほうが大事な理由

多くの保険営業は、自分の商品を売ることに頭がいっぱいになっています。
そのため、お客様がまだ聞く態勢になっていないにも関わらず、一方的に商品の説明をしてしまいます。

しかし、お客様の頭の中は違います。
自分にとっては貴重なアポイントであっても、お客様にとってはそこまで大事ではありません。

保険営業とのアポイントの場でさえ、保険への興味は20%あればまだマシです。
お客様は自分(保険営業)に対して興味を持っていないという前提でスタートすべきです。

この点が保険営業が他の営業よりも難しい点だと思います。

例えば、家電販売店なら、お客様は家電を買いたいと思って来ています。
そして、家電量販店の販売員は家電を売りたいと思っています。
なので、そこにはミスマッチはありません。

しかし、保険営業の場合には、お客様と営業マンの頭の中は大きく異なります。
保険営業においては、お客様は保険に興味がないという前提で、相手の目線に立つ必要があります。

そこでは、一方的に話すチカラよりも、お客様から情報を引き出す聞くチカラが重要になります。
大切な人の相談に真剣に乗っているくらいのイメージで、お客様に対して聞くチカラを発揮すべきなのです。

聞くチカラが発揮できない4つのパターン

前述のように、人間は黙って相手の話を聞いていてもいろいろな考えが浮かび、自分自身と会話をしたり、時には、相手の話を遮ってしまうこともあります。

相手の話を途中で遮ってしまう人の心の中では、自分の方が詳しい、自分の方が偉い、相手の話はつまらない、時間がもったいない、など自分の有能性を示したいという欲求があります。
相手が話している時間は相手のものである、ということを理解する必要があります。

ここでは、無意識に出てしまう聞くチカラを発揮できない聞き方をお伝えします。
きっとあなたもそのようにしてしまっているのではないでしょうか。

①自分の意見を言いたい

お客様が悩みについて話している時に、自分がそれに対する知識があり、解決策を知っている場合に話を遮ってても言いたくなります。

それは◯◯したほうがいいですね!

と良かれと思ってアドバイスしてしまいます。

また、話の途中にお客様の悩みや不安の背景について推理して

それって◯◯が原因で、●●しってしまったのですね!

というように、自分の考えがあたかも正解であるかのように決めつけてしまうこともあります。

こういった行動は、自分の優位性を誇示する行動で、話を聞いてほしいと思っているお客様にとっては望ましい行動ではなく、聞くチカラが発揮できていません。

②自分の話をしたい

お客様に返答するわけではないが、お客様の話から自分の過去の記憶が思い浮かび、お客様の話が終われば同じ話題の自分の話をしたい、という気持ちになる時があります。

私も以前お客様と同じことがあったんですよ!
3年前に私が旅行に行った時に…

自己開示としては良いかもしれませんが、このような場合、お客様が話終わった後に、自分が何を話すかで頭がいっぱいになってしまっていて、お客様の話が途中からうわの空になっていたりします。

この状態も聞くチカラを発揮できていません。

③批評したい

お客様の話に対して、

それは良い判断だと思いますよ。

それはちょっと違うのではないですか。

などと、自分を基準に、お客様の考え方を正しい、あるいは間違っていると判断してしまいます。
特に、自分より年齢が下など、自分の方が立場が上と感じる時に、してしまいがちです。

このような態度も聞くチカラを発揮できていません。

④説得したい

自分の考えが正しいと思っているにも関わらず、お客様がそれに賛同してくれない場合、なんとかお客様を説得したいという欲求に駆られます。

◯◯は必要ないとおっしゃっられますが、●●のことを考えると□□しておいたほうがいいですよ!

このように返してしまうことは、自分の意見を通すために、お客様を否定することになり、聞くチカラを発揮できていません。

聞くチカラを発揮する4つのテクニック

「自分のため」ではなく、「お客様のため」になることは何か、そのために必要なのはどんなことかを知るためには、聞くチカラが不可欠です。

次は、聞くチカラを発揮して、お客様からさまざまな情報を引き出すテクニックをお伝えします。

「自分のため」ではなく、「お客様のため」になることは何か、そのために必要なのはどんなことか。

聞くことは、実は話す以上に難しいです。
次のことを意識して、聞くチカラを身につけてください。

①興味を持って聞く

まずはお客様の話に興味を持って聞くことが大事です。

この話はどのように展開するのだろう?

と思いながら、相手の言葉をしっかり心で受け止めましょう。

人間はそもそも自分がすでに知っていることや興味のないことを聞くことは苦手です。
お客様の言葉を心でしっかり受け止めるよう意識しないと「早く終わらないかな」「この話は知っているな」「話が終わったらなんて言おう」など自分との会話が浮かんできてしまいます。
こうなってしまっては、お客様の言葉を聞くことはできていません。

また、人は、自分自身に興味・関心を持ってくれた人にったいして、興味・関心を持つと言われています。
自分のことを理解してくれる、価値を認めてくれている、そんな人に信頼感や安心感を持ち、深い関係性を築こうとします。
それによって、お客様との関係はより深まります。

勝手な想像をせずに、お客様の話を興味を持って聞く、その意識が重要です。

②経験を聞く

お客様の話を興味を持って聞くためには、お客様の経験を聞くことが有効です。
これは何も経験豊富な高齢の方だけではありません。
自分よりも若い方でもこれまで生きた環境や働いている業界が違えば、自分は知らない新鮮な経験を聞くことができるはずです。

聞くチカラを発揮するためには、自分と違う経験や価値観の人との会話を楽しむというメンタリティが大事です。

経験を聞くには、徐々に遡って質問していくのがコツです。

ご勇退される前は何をされていたのですか?

私の年齢の頃は、何をされていましたか?
今の私の年齢で、これはやっておくべき!ということはありますか?

今でもお元気でいらっしゃるのは、学生時代に何かスポーツをされていたからですか?

といったイメージです。

また、家族に関することは必ず聞きましょう。

家族の話を聞く中で、お客様の人となりが見えてきたり、お客様の人生にとって大切なものが見えくてきます。
子どもへの気持ちを知ることができれば、その後のライフプランシミュレーションや設計書の作成などの保険営業の際の重みが変わってきます。

家族のこととともに、お客様の本人の経験や考え方を引き出すことで、お客様にとっての本当のニーズが見えてくるはずです。

③お客様をうながす

お客様は話し終えて一息つくと、今度は自分のターンとばかりに自分の話を始めていませんか?
聞くチカラを発揮するには、お客様の話が終わっても、次をうながすことが大事です。

お客様の話が一段落したら、一息ついて

先ほどのお話ですが、その後、どうなったのですか?

先ほどの◯◯という話をもう少し詳しく話していただけませんか?

というようにお客様の話を促すことで、もっと話してもいいんだな、と安心して話してくれるようになります。
お客様に話をうながせばうながすほど、お客様の価値観に触れるような深い部分の話を引き出せるようになるはずです。

④沈黙を恐れない

会話の途中で沈黙になることを恐れる保険営業は多いと思います。
沈黙を恐れるあまり、自分ばかりが話し続けてしまえば、気付いた時にはお客様はうわの空、なんてことになりかねません。

人間は相手の発言を理解するのに、瞬間〜数秒のタイムラグがあります。
普段聞きなれない保険の専門的な話しならなおさらです。

あなたの話を理解しきれていない状態で「いかがでしょうか?」と聞かれても困惑してしまいます。

もし、あなたの話を聞いて、お客様が沈黙したら、しっかりを考え始めた証拠かもしれません。
聞くチカラを発揮するには、沈黙を恐れずに、沈黙の時間を活用する意識が必要です。

お客様から情報を引き出すを質問のテクニック

最後に、お客様から情報を引き出すための質問のテクニックをお伝えします。

質問にはオープンクエスチョンクローズドクエスチョンがあります。

まず、クローズドクエスチョンとは「はい/いいえ」で答えられる質問です。
「はい/いいえ」で答えるのでアウトプットが少なくなり、得られる情報は多くありません。

保険営業の際に多く使って欲しいのはオープンクエスチョンです。

オープンクエスチョンは5W2Hを使った質問です。

  • When(いつ?)
  • Where(どこで?)
  • Who(誰が?)
  • What(何を?)
  • Why(なぜ?)
  • How(どうやって?)
  • How much(いくらで?)

まとめ

営業は喋ることが得意な人に向いている仕事だと思われがちですが、人の話を聞くことが苦手な人は、どんなに話し上手でも保険の営業には向きません。

できる保険募集人とそうでない保険募集人の一番の違いはお客様に信頼されているかどうかです。
それにはお客様に興味を持ち聞くチカラを発揮することが不可欠です。

お客様も自分に興味を持ち、しっかり話を聞いてくれる保険営業に対しては心を開いてくれます。
お客様を好きにならなくては、相手はこちらを好きになってくれません。
お客様に好かれるまでお客様を好きになりましょう。

時には、聞くチカラを発揮した結果、お客様が必要としているものが、自社の商品以外のものだったりもします。
そんな時は、自社に関係なくても、情報提供することで、相手に喜んでもらえます。
そのコミュニケーションのなかで、自分のことを知ってもらい信頼してもらえれば、知り合いを紹介してもらえたり、必要になった時に声をかけてくれるはずです。

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