企業はどうやって為替リスクを回避しているの?企業の為替対策について解説

企業が為替リスクを回避する方法

企業が為替リスクを回避する方法として大きく次の2つがあります。

  1. 為替デリバティブを活用する
  2. 経営そのものを見直す

例えば、商社などでは、輸出で得た外貨と輸入で生じた外貨の支払いを同じ通貨で相殺する為替マリーが利用されることが多いです。

為替デリバティブを活用する

為替デリバティブには、為替予約通貨オプションなどがあります。

通貨オプション

通貨オプションは、将来一定条件で通貨を買う権利や売る権利を売買する取引です。
大企業の3割程度はオプションを利用していると言われます。

例えば、ある企業が為替レートが1ドル=100円のときに100ドルの製品を売ったとします。
そして、企業は通貨オプションを活用して、決済日に1ドル=110円でドルを売れる権利を持っていたとします。
決済日に為替相場が1ドル=80円になった場合、オプションがなければ、回収できる金額は8,000円です。
一方、オプションを使えば、実勢レートにかかわらず、11,000円を回収することができます。

もし、決済日に為替レートが1ドル=130円になった場合には、オプションを放棄すれば13,000円を回収できます。

ただし、オプションを利用する際には、オプション料を支払わなければなりません。

経営そのものを見直す

為替の影響を受けにくいように経営そのものを見直す方法としては、現地化、為替マリーなどがあります。

現地化

生産などの現地化を進めると為替の影響を受けにくくなります。

日本で材料を調達して製品を作り、海外に輸出する場合、為替リスクが発生します。
販売する国で調達から生産、販売まで手掛ければ、外貨のまま取引することができます。
例えば、コニカミノルタは、1980年代から現地化を進めてきました。

為替マリー

為替マリーとは、輸出で得た外貨と輸入で生じた外貨の支払いを同じ通貨で相殺する方法です。
為替マリーによって、為替リスクを回避するとともに、外国為替売買に伴って必要とされる銀行の手数料やマージンをセーブすることができます。

例えば、ドル建てで従業員に給与を支払う場合、円をドルに換えると為替リスクを負いますが、製品を販売して得たドル建て債権を給与の支払いに充てれば、為替リスクを減らせます。

海外取引先が多い商社では、多額の輸出入によって比較的バランスよく両方の通貨を持っていますので、為替マリーがよく使われます。

特に、為替レートが一方向に動いている時ではなく、先行き不透明感が強いときには、より効果的な方法と言えます。

まとめ

主な企業が為替リスクを回避する方法としては、次のような方法があります。

  • 為替予約 … 将来の為替レートを固定。マージンが安い。
  • 通貨オプション … 将来一定条件で売買する権利を売買する。
  • 為替マリー … 外貨建ての債権と債務を相殺する。
  • 現地化 … 生産や調達などを現地で賄う
  • 円建て取引 … 外貨を介さず取引をします。相手との力関係次第です。

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